開催概要
イラストレーター&アートディレクターとして半世紀以上のキャリアを持ち、今なお精力的に制作を続ける藤枝リュウジ(1943–)。絵本、雑誌や本の装幀をはじめ、広告・テレビのアートディレクションなど、その活躍は多岐にわたります。1996年、アートディレクションを手がけたパペット番組「ハッチポッチステーション」がNHK教育テレビ(現・Eテレ)で放送開始。ポップで温かみのあるデザインは幅広い年代に親しまれ、その後「クインテット」「フックブックロー」「コレナンデ商会」と続く人気シリーズとなりました。また、1987年から毎年のように開催している、東京「HB Gallery」での個展は30回以上にのぼり、継続して新作イラストレーションを発表。藤枝リュウジの世界は広がり続けています。本展は、絵本や装幀、個展作品などのイラストレーション作品と、パペット番組をはじめとしたテレビ・広告などのアートディレクション作品から500点以上を紹介する、はじめての大規模展覧会です。愉しげな音色が聞こえてくるような、藤枝リュウジの「ハッチポッチ」な世界を、ぜひお楽しみください。
ハッチポッチって
どういう意味?
- 1:肉・野菜で作ったシチュー・ごった煮
- 2:物の雑多な取り合わせ
本展は、本や雑紙の装幀、絵本、広告、こども番組、個展作品のドローイングなど、
多岐にわたる藤枝の作品を“ハッチポッチ”=ごった煮と冠し、
3章立てで紹介します。
絵本、広告、タイトルバック、
本や雑紙の装幀、パッケージ、プロダクトなど、
藤枝が手がけたお仕事を紹介します。
「ハッチポッチステーション」、
「クインテット」、
「フックブックロー」、
「コレナンデ商会」。
NHK Eテレで1996年から2022年まで
四半世紀にわたり放送された
パペット番組のお仕事を紹介します。

番組に登場したパペットの現物も展示。
写真は「ハッチポッチステーション」の
ジャーニー。
1987年、東京「HB Gallery」での個展開催から、
ほぼ毎年のように作品を発表し続けている藤枝。
1,000点を超えるイラストレーション作品から
厳選して紹介します。

藤枝リュウジ
1943年東京都生まれ。1968年東京藝術大学工芸科卒業。同年、広告制作会社サン・アド入社。72年退社後、フリーランスを経て藤枝リュウジデザイン室主宰。1994年世界ポスタートリエンナーレトヤマ銅賞受賞。NHK Eテレ(教育テレビ)ではパペット番組4タイトルのアートディレクションを四半世紀にわたり手がけた。絵本・児童書の仕事に『ありんここりん』(教育画劇)『ぞうからかうぞ』『よるくまくるよ』(BL出版)や「キユーピーちゃん食育絵本シリーズ」(キユーピー/フレーベル館)などがある。JAGDA会員。
図録・グッズ
たっぷり256ページに、700点以上の作品を収載。
本展の図録であり、藤枝初の作品集です。
“ハッチポッチ”な藤枝リュウジの世界を、どうぞお楽しみください。
全国の本屋さん・オンライン書店などでお求めいただけます。
広島県立美術館 2025.7.18–9.7
富山県美術館 2026.2.7–4月